オーストラリアに住みはじめてから早くも9年。
強い紫外線と乾燥した空気のせいで肌はカサカサ。気になるシミ・ソバカス。歳もとり、いつの間にかいわゆる「老化肌」になりました。
みくびるな 紫外線大陸 オーストラリア。あなどるな 乾燥大陸 オーストラリア。
ピタッと潤いを閉じ込めてくれる保湿クリームが欲しい。でも家にはアプリコットカーネルオイルやらココナッツオイル、ミツロウ、シアバターなど手作り化粧品の材料がいっぱい。
そこで家にある材料で保湿クリームを作ってみたところ、ファンデーションを塗るといつもカサカサで白い粉をふいているような状態だった肌がしっとり。
保湿クリームがしっかり肌に密着して潤いが閉じ込められていることを実感しました。
市販の保湿クリームよりも安くて経済的!やさしい天然素材ぎっしり!
自宅で簡単に作れる潤いたっぷり保湿クリームのレシピ・作り方、使用感などをまとめてみました。
目次
乾燥・肌の衰えにはとにかく保湿
紫外線と乾燥、加齢で疲れきったわたしの枯れ肌。
「いい加減どうにかしないと」と思いながら使いはじめたのは細胞レベルで長時間保湿してくれるといわれるローズヒップオイル。
長い間、何もつけない夜だけ肌断食や適当食材スキンケアをしていたのでローズヒップオイルを買いに久しぶりに訪れた化粧品・コスメ売り場に大興奮。
オーガニック先進国ともいわれるオーストラリアの安くて優秀なナチュラルコスメをいろいろと眺めているうちに久しぶりに市販の化粧品を使ってみたい衝動にかられました。
その中でも今一番欲しいものは保湿クリーム。
どうやらわたしの乾ききった肌にはローズヒップオイルだけでは足りないようなのでピタッと潤いを閉じ込めて肌を保護してくれるクリームが必要なのではないかと。
「外敵から肌を守る」みたいなイメージです。
欲しい。すごく欲しい。今すぐ欲しい。市販の安くて優秀なナチュラルコスメも魅力的。でも手作りコスメの方が安いはず。
というわけで「6つシンプルな材料」「年齢肌」とわたしにぴったり!な気がしたので今回はこちらのレシピを参考に作ってみることにしました。
気になる年齢肌。悩みは世界共通のようです。
『Organic Authority』6 Simple Ingredients for Homemade Anti-Aging Face Cream
手作り保湿クリームの材料
1. スィートアーモンドオイル
すでに使い切ってしまったスィートアーモンドオイル。
今回はスィートアーモンドオイルによく似ているといわれるアプリコットカーネルオイルで代用することに。
クレンジングや首・デコルテのお手入れに大活躍。わが家の定番オイルです。
日本に帰ったときに買った生活の木アプリコットカーネルは使い切ってしまったので、前から使っていた食用タイプを使うことにしました。
2. ココナッツオイル
気温が下がったことでガチガチに固まってしまい、しばらく出番がなかったココナッツオイル。久しぶりの登場です。
手作り石けんやクレンジング、スキンケアなど夏の間大活躍してくれました。
甘く香ばしい香りに癒されます。
3. ビタミンEオイル
どこに売っているのかよく分からないビタミンEオイル。
「まずは家にあるもので」ということで代わりに美肌成分いっぱい!のローズヒップオイルを使うことにしました。
4. ミツロウ
手作りコスメといえばミツロウ。ミツバチの巣の材料となる天然ワックスです。
練り香水や万能クリーム、ヴェポラップ風バーム、まつげ美容液などいろいろ作っているのになかなか減りません。
あると便利!コスパ最高!
5. シアバター
手作りコスメといえばミツロウ!そしてシアバター!
アプリコットカーネルオイルやオリーブオイルをちょろっと混ぜたりする程度であまり使っていなかったので、これを機会にちゃんと活用してみることにしました。
手作りコスメの常連。
6. オプション:精油・エッセンシャルオイル
コスメを作るときはよくラベンダーエッセンシャルオイルを使います。
が、今回は素材そのものの香りを楽しみたい気分だったので「精油なし」で作ってみることにしました。なんとなく。
手作り保湿クリームの分量
こんな感じで。
- アプリコットカーネルオイル 60ml(US基準1/4カップ)
- ココナッツオイル 大さじ2
- ローズヒップオイル 小さじ1/2
- ミツロウ 大さじ2
- シアバター 大さじ1
これで約3ヵ月分だそうです。
それぞれの材料を半分の量にして作ってもいいかなぁと思いました。
手作り保湿クリームの費用
気になる費用です。
- アプリコットカーネルオイル(500ml入り$18) 60ml → 約$2.16
- ココナッツオイル(340ml入り$6.49) 大さじ2(約30mlとして計算) → 約$0.57
- ローズヒップオイル(15ml入り$5) 小さじ1/2(約2.5mlとして計算) → 約$0.83
- ミツロウ(50g入り$6.10) 大さじ1(約7gとして計算) → 約$0.85
- シアバター(100g入り$8.70) 大さじ1(約7gとして計算) → 約$0.61
合計 約$5.02
約500円。やっ!安いっ!
約3ヵ月分の分量なので1ヵ月あたりの費用は$5÷3ヵ月=$1.66。約170円です。嬉しい。
材料のほとんどがオーガニックだというのに安すぎる。ローズヒップオイルがセールで$5だったとはいえ安すぎる。
多少材料費が高くなったとしても$10前後で作れそうです。
簡単!手作り保湿クリームの作り方・手順
材料を全部一緒に混ぜて溶かすだけ。ものすごく簡単です。
作業をはじめる前の準備
まずは使う道具や容器を煮沸消毒します。
- 鍋に深さ3~5cmの水をはって温めておく
- 計量カップやスプーンなどの道具類、クリームを入れる容器を煮沸消毒
世の中で推奨されている煮沸消毒の時間は2分~3分や5分、8分、10分、15分などまちまち。
わたしはいつも沸騰したお湯の中に全部ガッと入れてそのまま5分~10分くらい放置。で、よく忘れます。
煮沸消毒完了。
1. 材料を入れる
- 鍋の中に計量カップまたはマグカップを設置する
- 材料を全部入れる
コスメ作りには耐熱ガラスのパイレックス計量カップが便利です。
こちらはガチガチに固まっているココナッツオイル。いい香り。
こちらはローズヒップオイル。欲ばって小さじ1/2以上な感じ。
2. 材料を混ぜる・溶かす
スプーンで混ぜながら湯せんで溶かします。
鍋を火にかけたままの方が溶けるのも早いです。
3. 容器に移す
今回は日本に帰ったときに100円ショップセリアで買ったガラス製の小さな容器を使いました。
可愛いけれど中にはフタがちゃんと閉まらないものもあるので注意です。
持ち歩くわけではないのでまぁいいかと。
4. 固まるまで待つ
待つこと約5分。ぷるぷる保湿クリームの出来上がり。これ全部で5ドルは安い!
指紋をつけたい気分です。
ミツロウの取り扱いに注意
溶けた状態のミツロウを排水口に流すとすぐに固まるのでつまりの原因になります。
なので計量カップの中に残ったミツロウやオイルは排水口に流さずに布などでふき取ってから洗うのがよろしいかと。
応用編:自分好みにアレンジ
ミツロウが入っているからなのか、ちょっとリップバームやワセリン風のクリームになりました。
もっと濃厚なクリームも欲しかったので、応用編としてミツロウは入れずに「シアバター+お気に入りのオイルだけ」バージョンも作ってみました。
分量は適当です。
- シアバター 大さじ2
- アプリコットカーネルオイル 大さじ1
- ローズヒップオイル 小さじ1/2
なかなか固まらないのでそのまま放置。
翌朝見てみると白いクリームっぽい感じになっていました。
使用感・使い心地
2種類の潤いたっぷりエイジングケア保湿クリームが完成。ちょっと作りすぎ。
手作り保湿クリーム1
材料は5つ。
- アプリコットカーネルオイル
- ココナッツオイル
- ローズヒップオイル
- ミツロウ
- シアバター
ココナッツオイルの香りがほんのり漂うリップバームみたいなワセリンみたいな感じのクリームです。
肌につけた瞬間は「あ、肌になじまないかも」と思ったけれど、そんな心配は無用。
するする伸びて、軽くマッサージしている間にスーッと肌になじんでいきました。さすがわたしの枯れ肌。
肌に軽く密着して潤い閉じ込めてます的な使用感です。
たっぷり塗った後に蒸しタオル(塗らしたタオルを電子レンジで1分くらい温める)をのせてスペシャルケアしたり、ついでにリップに塗ったり、いろいろ使えます。
夫も気に入ったようでリップや顔、腕など乾燥が気になるところにつけています。
手作り保湿クリーム2
材料は3つ。
- アプリコットカーネルオイル
- シアバター
- ローズヒップオイル
市販の滑らかなクリームとは違ってシアバターのつぶつぶ感があるクリームです。
手の甲または手の平にのせてクルクルと混ぜているうちにつぶつぶ感がなくなって滑らかなクリームになります。
最初は「ちょっと重いかな」と思ったけれど、どうやらわたしのカサカサ年齢肌にぴったりのよう。
ピターーーーーッと密着して肌を外敵から守ってくれる気がします。
【追記】夏になったらシアバターのつぶつぶ感がなくなり、滑らかなクリームになりました。
ファンデーションのノリがよくなった
ファンデーションやパウダーを塗るとさらに乾燥して白い粉をふいていたわたしの枯れ肌。
リキッドファンデーションでもやっぱりカサカサ。
肌をキレイに見せたくてファンデーションを塗っているのにこれじゃ意味がないなぁと。鏡を見るのもイヤでした。
わたしの肌は一生カサカサ・ガサガサの枯れ肌なのだろうかとやや暗い気持ちに。
ダメ元で日焼けどめやファンデーションを塗る前に今回作った手作り保湿クリームを塗ってみたところ、白い粉が見当たらなくなりました。
さようなら、白い粉。
潤いを与えることも大切だけれど保護も大切ってことで。もっと早くやればよかった。
ついでにフェイシャルエステ
小さな容器に移した後、
- 計量カップやマグカップの中にうっすら残っている液体を顔全体に伸ばす
- 鍋から出る蒸気に顔をあてる
こんな感じで残っている材料を使って手軽に自宅でエステ気分を味わうことができちゃいます。
まとめ
自分で選んだ材料だけ。やさしい自然素材だけ。分量を調整すれば自分好みにアレンジできる。
こんなに贅沢な潤いたっぷり保湿クリームがこんなに安く、こんなに簡単に作れるなんて嬉しい限りです。
最近は鏡を見るのが楽しみになりました。
材料費がかかる。作る手間がかかる。保存料が入っていないから使用期間もやや短い。
デメリットもたくさんあるけれど化粧品代の節約になるし、自分好みにアレンジできるし、何よりも手作りの楽しさを感じることができるなぁと思います。
【追記】オリーブオイルまつげ美容液を作ってみました。
やるね、シアバター。