なくてもどうにかなるけれど、あるに越したことはないものといえば!バッグ・カバンのファスナー。
中身が見えないように。中身が落ちないように。口を閉じることができるチャック・ジッパー付きのバッグの方がやっぱり安心。使い勝手もよくなります。
日本に里帰りするにあたり手持ちのショルダーバッグにファスナーを後付けしたいと思うようになり適当に手を動かしてみたところ、なんとファスナー付きバッグに変身。
お気に入りのバッグがさらにお気に入りに!あまり出番がなかったバッグの出番が増える!
既製品バッグにも。チャックなしで作ったハンドメイドバッグにも。
手縫いでトートバッグやエコバッグ、ショルダーバッグに後からファスナーを縫い付ける方法や付け方のコツをご紹介します。
目次
ファスナー・チャックの付け方が分からない
そもそもファスナー・チャックの付け方が分かりません。
というよりも過去に大失敗して以来、あまり深く関わらないようにしています。
過去の失敗を振り返る
大失敗したのは大好きなマリメッコ生地で作ったスカート。
10年程前に手持ちのスカートを型紙代わりにして作りました。
ちゃんと調べてからやればいいのに気持ちだけが先走ってしまい、中学校の家庭科の授業の記憶を頼りにぶっつけ本番でファスナーを付けてみたところ、見事に失敗しました。
失敗の原因
失敗の原因はファスナーの引っぱる部分(たぶんスライダーと呼ばれる部分)。
ボコッと出っぱっているのでまっすぐ縫うことができず、その結果ボコボコな仕上がりになりました。
それ以来、このファスナーの引っぱる部分をエネミーライン(enemy line:敵陣)と呼んでいます。
で、この敵陣を突破するために上の写真のような特別な部品(ファスナー押さえ)をミシンに付けて縫うらしいです。と、最近知りました。
ただでさえ難しいファスナーの縫い付け。
今回は既製品のバッグにファスナーを後から縫い付けるということでさらに複雑なので、ミシンではなく手縫いでやってみることにしました。
既製品バッグにファスナーを後付けできるのか?実験
日本に一時帰国するにあたり、パスポートや財布などの貴重品を入れる小さなショルダーバッグが欲しいと思うようになりました。
前回は「もうどうでもいい」状態だったので、とりあえずチャック付きの息子の保育園バッグを持っていきました。
今回はさすがにそれはどうかと思ったので、自分のバッグを持っていこうかと。
候補はこれ。薄汚れたマリメッコのショルダーバッグです。12年以上使っています。
軽くて丈夫、ちょうどいい大きさで気に入っているものの、マグネットボタンなので隙間からパスポートなどが落ちる可能性大です。
そこで「いい加減ファスナーの付け方を練習しよう」と思い半年以上前に買ってずっと放置していた100円ショップファスナーを縫い付けてみることに。
ファスナーの長さもちょうどよく、適当に手を動かしてみたところ、ファスナー付きバッグに変身しました。びっくり。
縫い目もガタガタ。でも裏なんて見ないし、表からは縫い目が見えないので合格です。
本当は左から右に向かってファスナーを開けるようにしたかったけれど、これはこれでよし。
そんなわけでこのショルダーバッグでの反省点をいかして、ついでにトートバッグにもファスナーを縫い付けてみることにしました。
トートバッグにファスナーを後付けする方法・付け方
- 費用:ファスナーの長さや種類による
- 推定所要時間:ミシン→約30分 手縫い→約1時間~2時間
- お手軽度:★★★☆☆ 手と目が疲れるけれど達成感は大きい
- 自己満足度:★★★★★ 思っていたよりもキレイな仕上がり
材料
- ファスナー
- 糸
ファスナーといってもいろんな種類があるようで。必要な長さが分からないのでファスナーを付けたいトートバッグを手芸屋さんに持っていきました。
こんなものが1本約$10。結構高くてビビりました。
ドレス用、ズボン用などいくつか種類があったけれど、違いが分からなかったのでとりあえず「トートバッグに合う色と長さ」を基準に選びました。
1.ファスナーの向きを決める
自分が持ち手側に立ってバッグを持っていると想定してファスナーの向き・開ける方向を決めます。
わたしは左から右に向かって開けるのが好きなのでファスナーの引っぱる部分が左側にくるようにしました。
お好みで。
2.ファスナーのテープをマチ針でとめる
テープの片側をそのままバッグの中にスライドさせて。
バッグの裏側からマチ針でとめて固定します。
続いてもう片方のテープも。ファスナーを開けた方が作業しやすいです。
中に折り込んで。
片側と同じようにバッグの裏側からマチ針でとめて固定します。
ファスナーを閉じるとこんな感じ。
3.バッグを裏返す
マチ針が指に刺さらないように注意しながら、バッグをゆっくり裏返します。
4.バッグにファスナーを縫い付ける
あとはひたすら手縫いです。
縫い目は「-----」や「/////」でもどちらでもよろしいかと。やりやすい方で。
わたしは「-----」が苦手なので「/////」で縫いました。
出来上がり
ファスナーを縫い付けてバッグを表に返したら出来上がりです。
閉じてる!
開いた!
ファスナー付きに大変身!なにこの達成感。嬉しすぎます。
- 既製品のバッグ
- 雑誌付録バッグ
- マザーズバッグの代わりに使っているバッグ
- 手作りトートバッグ
など「やっぱりファスナー付きがいいな」と思ったら後から縫い付ければいいってことです。
コツ・ポイント・注意点
ファスナーのテープのズレ
片方のテープを縫い付けた後にもう片方のテープを見ると長さがズレていました。
最初に長さを合わせてマチ針で固定したはずなのにこんなにズレています。
片方のテープを縫い付け終わったら、もう片方を縫い付ける前に長さにズレがないかどうか確認するのがよろしいかと。
スライダー周辺の縫い方
ファスナーの両側のテープがカチッと外れないタイプのファスナーは引っぱる部分(スライダー)が邪魔です。
このエネミーライン・敵陣は
- スライダー周辺をちょろっと縫う
- その後残りの部分を縫う
といった具合に数回に分けて縫うことで突破できます。
硬い素材のバッグ
キャンバス地など硬くて厚みのある素材のバッグは裏返すのもやっとです。
表側からファスナーをマチ針で固定しても裏返すときにマチ針がパチンと外れたり、指に刺さったりするので、裏返してからファスナーをマチ針で固定するのがよろしいかと。
というわけで、ものすごい硬くて時間がかかりそうなので棚の上に放置しています。また気が向いたときにでもやろうかと。
まとめ
より機能的に。より実用的に。
ファスナー付きバッグになって断然使い勝手がよくなりました。
必要は発明の母。ファスナー付きバッグを眺めながら、ひょっとしたら自分は天才なんじゃないかと思いました。
なんともいえない達成感があります。ファスナー付きに変身したバッグを眺めるのが楽しいです。
手縫い、後付けとはいえ、ファスナーとの距離が少し縮まったような気がします。
もともとファスナーが付いていたようなキレイな仕上がりではないし、縫い目もガタガタ。
でも誰もそこまで見ないし、自分もわざわざバッグを裏返して縫い目を見たりしないので完璧な仕上がりじゃなくてもいいんじゃないかと。
それよりもお気に入りバッグをもっと好きになる、出番が少なかったバッグの出番が増えるといったことの方が大切だなぁと思います。
【追記】手作りトートバッグ関連ネタまとめ
いつかファスナー付きにチャレンジ。