ペンキやオイルフィニッシュ、ウッドデッキ保護オイルなど裏庭のウッドデッキ建設に伴い、何かを塗る作業が増えました。
古いテーブルにペンキを塗ったり。変な色の木製ドアをペイントしたり。無垢材ダイニングテーブルとベンチをオイルフィニッシュ塗装で復活させたり。何かといえば塗装作業です。
その結果、手作り・DIYで低予算ながらもいい感じのウッドデッキ完成!外で過ごす時間が増えたことでウッドデッキ周辺にも目がいくようになりました。
で、これはひどい!と思うもの発見。長い間見て見ぬふりをしてきた木製の家庭菜園プランターです。腐ってるんじゃないか!と思うほどボロボロ。見た目もひどいです。
そこで今回は普通のペンキではなく、浸透して木材を着色するオイルステイン塗装をやってみることに。
木目がいきる!自然な仕上がり!味わいが出る!シャバシャバだからペンキより塗りやすい!ちょっと失敗しても平気!
ペンキとオイルステインの違いやオイルステイン塗装作業の様子、用意したもの、手順、塗装前、塗装後の写真などをまとめてみました。
目次
オイルステインとは?
はじめてオイルステインを使ったのはウッドデッキをまだ建設中のとき。
コスト削減のため階段の部分だけ耐久性の高いハードウッドの代わりにソフトウッドを使うことにしました。
衝撃に弱く水分を吸収してしまうソフトウッド。
業者さんから「また雨が降るらしいから今すぐソフトウッドにステイン塗った方がいいよ!ペンキやウッドデッキオイルじゃなくてステインね!」と言われて大混乱した記憶があります。
名称も種類もいろいろありすぎてややこしいので、ペンキとの違いや特徴、種類などをまとめてみました。
ペンキとステインの違い
- ペンキ→表面に塗料の膜を張って色付けする
- ステイン→膜を張らず木材の中に塗料を浸透させて色付けする
浸透しないのがペンキ。浸透するのがステイン。
英語のstainもシミ、染色といった意味があるので「染みこむんだな」となんとなく予想がつきます。
特徴
- 木材に浸透する
- 木目をキレイに引き出す
- 塗りやすい
- 味わいが出る
など。
種類
英語ではstains、わたしがよく行くホームセンターではtimber stains(木材着色材)というカテゴリーで売られています。
屋内用(interior)、屋外用(exterior)があり、さらに水性(water based)、油性(oil based)があります。木材に合わせた色や絵の具のようなカラフルタイプなど色も豊富です。
日本語ではオイルステインやステインと呼ばれているようで、その中に水性オイルステイン(水性ステイン)、油性オイルステイン(油性ステイン)があるといったイメージではないかと。
オイルステインなのに水性。油性オイルステインは「油性」と「オイル」という同じ「油」という意味の言葉がくり返し使われているのでちょっとややこしいです。
オーストラリアのホームセンターで水性と油性の違いを聞いてみたところ「ほとんど一緒で大差ないからどっちでもいいよ!」と言われてしまったので水性と油性の違いについて調べてみました。
水性
- ニス必要
- 水で薄められる
- 水で道具を洗える
- 油性よりにおいがきつくない
油性
- ニス不要
- 中にはニス無しタイプもある
- うすめ液で薄める
- うすめ液で道具を洗う
- 水性よりにおいがきつい
メーカーや用途によって多少違いはあるだろうけれど基本的にはこんな感じではないかと思います。
『ニスと塗料の専門メーカーWashin Paint』水性オイルステイン
『ニスと塗料の専門メーカーWashin Paint』油性オイルステイン
ちなみにわたしは紫外線や害虫、カビから木材を保護してくれる屋外用の水性オイルステインを購入。水性の方が扱いやすそうなイメージだったのでなんとなく水性にしました。
ウッドデッキ保護オイルもオイルステインの一種らしい
ウッドデッキ建設中→ソフトウッドに水性オイルステイン、ウッドデッキ完成後→ハードウッドに水性ウッドデッキ保護オイル(timber decking oil)を塗りました。ややこしい。
てっきり透明のオイルだと思っていたウッドデッキ保護オイルはなんと色付き!ナチュラルを選んだのに泥水みたいでさらにびっくり!かなり焦りました。
すぐホームセンターに戻って確認したところ「ウッドデッキ用(屋外用)に透明オイルはないからナチュラルがいいならこれでいいんだよ」とのこと。
家具をオイルフィニッシュ塗装したときも「直射日光を受けるような場所には透明より色付きオイルの方が適している」とのことだったので、それと同じようなことだと思います。
というわけで細かい成分は知らないけれど、ウッドデッキ用オイルは色付き=水性と油性がある=オイルステインの一種と思っておいた方がよさそうです。
仕上がり
コスト削減のため階段に使ったソフトウッド(右側)をハードウッド(左側)とほぼ同じ色にするために木片を持ってホームセンターへ。
おじさんが「完全に同じ色にはならないよ」と言いながら持参したハードウッドの色に合わせて何種類か混ぜてくれました。
オイルステイン塗装前
階段はこんな色でした。
オイルステイン塗装後
床や手すりはハードウッド、階段の部分だけオイルステイン塗装です。パッと見た感じではほとんど違いがありません。オイルステインすげぇ~!と思った瞬間です。
ペンキでベターッと塗られた感じではなく木目や風合いが残っています。水分を吸収してしまったのか塗装前に少し柔らかくなってしまったソフトウッドの強度が増しました。
簡単!オイルステインの塗り方・手順
ボロボロの木製家庭菜園プランター
風雨や紫外線など常に厳しい環境にさらされている家庭菜園プランター。約2年間放置した結果、こんな姿になりました。なぜか約2年前に植えたレタスは健在です。
塗装作業以外にもボックスシーツを手作りしたり、ファスナーなしクッションカバーを手作りしたりした結果、低予算ながらもそれっぽい雰囲気の空間に。
ウッドデッキだけではなく周辺も!ということで色あせたレンガにペンキを塗って、荒地をせっせと耕して。
花壇なんか作っちゃったりして。もう1つの花壇にはひまわりを植えました。
そんなわけでボロボロ家庭菜園プランターをこのまま放置しておくのはまずい!と思い、オイルステインでイメチェン・保護することにしました。
用意するもの
オイルステイン・ステイン塗料
使用目的(屋内、屋外、家具、小物など)や好みに応じて種類や色を選びます。
わたしは余った水性オイルステインを使いました。
やすり・サンドペーパー
やすりをかけた方がステインが浸透しやすくなり、仕上がりもキレイです。
ブラシ・刷毛
ペンキを塗るためのブラシです。
わたしは家にある塗装ブラシを使いました。
ボロ布・ウエス
余分なステインを拭き取ってなじませたり、ステインが付いたブラシを一旦置いたりするために使います。
わたしは柔らかいボロTシャツをよく使います。
その他
- 軍手・手袋
- 古いシーツやタオル、新聞紙
なども用意しておくと便利です。
手順
1.やすりをかける
サンドペーパーで磨きます。塗装前のひと手間ってやつです。
わたしは家庭菜園プランターがあまりにもボロボロすぎて「いまさらやっても意味ないかも」と思い、途中でやめました。
2.掃除する
やすりをかけた後はボロ布や古いタオルで軽く掃除して表面をキレイにします。
やすりをかけない場合はササッと掃除してゴミやほこりを落とします。
3.オイルステインを塗る(1回目)
オイルステインを軽く塗装ブラシで混ぜてから木目に沿って塗っていきます。
シャバシャバしているのでペンキよりも塗りやすいです。
4.布でなじませる
ブラシで塗った後の色ムラが気になる部分はオイルステインが乾く前に布で拭き取ってなじませます。
お好みの仕上がりに応じて塗った後の色ムラが気になるようであれば拭き取って様子を見る、濃いと思ったら拭き取ってみる、という感じで調整するとよろしいかと。
個人的には1回目の塗装はバーッと全体に塗ったのでそれほど色ムラが気にならなかったものの、2回目の塗装や乾いた部分の手直しの際に色ムラが少し気になりました。
ちなみに画像はオイルステインを2度塗りした階段を手直ししたときのもの。
やすりをかけてブラシでパサッと塗った後、乾くまでそのまま放置。その結果「ここだけ後から塗った?」状態になりました。悪い例です。
5.乾かす
乾かします。
オイルステインの缶に「最低でも2時間あけて2回目の塗装」と書いてあったので適当に数時間放置しました。
6.またオイルステインを塗る(2回目)
2回目の塗装をするかどうかは
- 1回目の塗装の仕上がり具合を見て
- 必要に応じて
- お好みに応じて
- 気分に応じて
決めればよろしいかと。
わたしは屋外用なので念のため2回塗ることにしました。
7.また乾かす
乾くまで放置します。
出来上がり
今回は外側だけ塗装しました。「腐ってるかも」な雰囲気が消えてなんとなくおしゃれに。
強い日差しや紫外線、風雨から木材を守る!どうか腐りませんように。
家庭菜園チャレンジ再開!とうもろこしとネギを育ててみようと思います。
まとめ
ペンキよりも断然楽ちんなオイルステイン塗装。乾きが早く、シャーシャーシャーとスムーズに塗ることができます。
はじめてオイルステインを使ったときは液体がシャバシャバで「本当に大丈夫だろうか?」と一瞬不安になったけれどしっかり色付けできました。
次回は自分の好きな色のオイルステインを使ってみようかと。小物や家具、棚、木工クラフトなどもっといろいろ塗って試してみたい気分です。
塗りやすい!自然な仕上がり!初心者にも簡単!
オイルステインは、ちょっとイメチェンしたいとき、深みや味わいを出したいとき、変色した部分を周りの色と調和させたいときなどに大活躍してくれます。
木目を引き立てる!