外国の家・海外の家と聞いてイメージするのはスタイリッシュで洗練された家。
わが家はそんな「外国の家」のイメージとはだいぶかけ離れた築40年以上の古い一軒家です。
全く興味がなく、むしろいらないと思っていた持ち家。家庭の事情により、なんだかんだやっているうちに家を購入することになりました。
家の壁はタバコのヤニだらけ。前住人の変な写真や歯ブラシも置きっぱなし。
こんなに大きな買い物をしたのに。これから何十年もかけてローンを返済しなければいけないというのに。
せめていろんな物件を見て選んで買いたかったなぁと。当時は夫や夫の家族へのいら立ちと憤り、悔しさでいっぱいでした。
あれから約6年。住めば都とはよく言ったもので最初は大嫌いだったこの家にも次第に愛着を感じるように。
「大切な家族が心地よく暮らせるようにこの家を大切にしよう」と少しだけ前向きに考えられるようになりました。
家族と暮らす大切な場所だから。今までよりもう少し「家」に目を向けてみようかと。
わが家のDIY、リフォーム、リノベーション、メンテナンス計画や妄想をここに記録しておきたいと思います。
目次
築40年以上の古い家・中古住宅に暮らす
外壁はレンガ。最初はなんかすごく古くさい感じがして好きになれませんでした。夫はこんなパネルを貼って無理矢理レトロ感・おしゃれ感を出そうとしています。
階段はペンキが剥げ落ちてボロボロ。手すりや金具なども大丈夫なの?というレベルです。
キッチンのタイル。いかにも60年代、70年代な感じ。
エアコン。歴史を感じる瞬間です。おそらくこの家が建てられた当初に取りつけられたものだと思われます。
最初はエアコンだということすら気がつきませんでした。一応まだ使えるから驚きです。
天井の扇風機。シーリングファン。昭和な雰囲気漂うレトロ家電です。
壁に取りつけられている扇風機のスイッチがこれまたレトロ。5段階調整で●の数が多くなるほど強風になります。
古すぎる。壊れてるに決まってる。そんなものが普通に使えたりするので世の中分からないものです。
どこか古くさいイメージのあったレンガ。実は耐久性とエコロジー性に優れた外壁材なのだそう。
劣化しにくいので外壁リフォームもほぼ不要みたいです。そう考えるとレンガでよかったなぁと思います。
なんとオーストラリアはレンガ生産量世界一。
わが家のDIY・リフォーム・改装・メンテナンス計画
- 室内の壁ペンキ塗り替え
- レンガ以外の外壁ペンキ塗り替え
- 外の階段メンテナンス
- 外の階段ペンキ塗り替え
- 裏庭ウッドデッキ・パティオ
- キッチン
- トイレ
- バスルーム
- リビングルーム
- ベッドルーム
- スタディルーム(オフィス・勉強部屋)
- キッズルーム
- ランドリールーム(洗濯室)
- 階下にあるなんだかよく分からない部屋
- ガレージ(倉庫)
- ベッドルームの押入れ・クローゼット
- 廊下の押入れ・クローゼット
- 新しい窓
- 新しいドア
- 新しいエアコン
- 新しいシーリングファン
- 新しいシーリングライト
- 新しいスイッチカバー
など小規模なものから大規模なものまで思いつくまま羅列。もうほぼ全部です。
無理だろうけれど欲を言えば畳のある和室も欲しいです。
備え付け収納スペースの改造などこれまでにもちょこちょこ手直しをした部分はあるけれど、中途半端なのでやり直しが必要です。
やることが多すぎてどこから手をつけていいのか分からず、終わりが見えません。たぶん終わらない。
テレビ番組のようにDIYが大好きで得意な人たちが家に来て勝手に好きなようにリノベーションしてくれないかなぁと妄想したり。
リフォーム、リノベーションが終わった家で暮らす自分たちの姿を妄想したり。
一生ものの買い物ではない!オーストラリアの住宅事情
「必要事項を記入して提出するように」と突然渡された住宅ローンの申込書。
2人共新しい仕事をはじめたばかり。「どうせ承認されないんだから」と夫と2人でちゃちゃっと適当に書いて提出後、そのまま数ヵ月が経過しました。
そして、すっかり忘れた頃に住宅ローン承認の連絡。契約時の住宅ローン金利は7.67%。なんて強欲な。
最初はその数字が何を意味しているのか理解できず、その意味を後から知ってものすごく恐ろしくなったのを覚えています。銀行め。
わが家の物件選び
いろんな物件を見てから購入を決めたかったけれど、事情により与えられた選択肢は2つ。
1つは
- 築年数30年以上
- デュプレックス(duplex)といわれる二世帯住宅みたいなユニット
- プールつき
- 収納が多い
- 床はカーペットとタイルみたいなやつ
- 天井が高い
もう1つは
- 築年数40年以上
- 一戸建て
- プールなし
- 収納が少ない
- 床はフローリング
- 天井が低い
の2つ。価格はデュプレックスの方がやや高めでした。
- 他人と二世帯住宅に住むより多少古くても一軒家の方がいい
- プールはいらない
- 床はカーペットより木がいい
- 天井が高いと開放感がありすぎてスースーして落ち着かない
- 庭が広い方がいい
というわけで迷うことなく今の家に決めました。
家は大切な資産・中古住宅にも価値がある
数年住んだら引っ越してまた新しい場所で新生活をスタートさせるのが好きだったり。キャラバン・キャンピングカーに住んで旅をしながら暮らすのが密かな夢だったり。
どうしても自分の中に「家は一生もの」という感覚があり、納得いかないまま購入したので「こんなボロボロの家に一生住むのか」となんだかやるせない気持ちになりました。
オーストラリアではよく「家は資産」と言われるけれど本当なのだろうかと。
銀行も「家は資産だから住宅ローンはただの借金ではなく意味のあるもの」みたいな感じで言ってたなぁと。
調べてみたところ
- 状況や環境の変化に応じて家の売り買いをくり返す
- 地震が無く建物の耐久年数も長いので中古住宅をリノベーションして価値を上げて売る
- 大切にメンテナンスをしながら暮らして資産として次の世代に引き継ぐ
といった感じでオーストラリアには「家は一生ものの買い物」といった感覚はないようです。
築50年でもリフォームすれば売却価格が2倍になる可能性もあるらしい!
古いものには夢がある。がんばろう。
『海外不動産投資隊』オーストラリアでは古い家が高く売れる!その理由と背景
家は消耗品?気になる日本の中古住宅事情
古い家でも大切な資産。だからこそメンテナンスが大切なのだなぁと。
一方、日本では年数が経っても不動産価値が保たれるオーストラリアとはだいぶ異なる様子。
家は消耗品みたいなもので、年数が経つにつれて資産価値が下がる傾向があるようです。
高い買い物なのに。限られた資源なのに。
なんかもったいない。
『日豪プレス』【日本の不動産】日本の中古物件はなぜ安いのか?
【追記】リフォーム・リノベーション計画、その後
室内塗装・ペンキ塗り替え
まずはスタディルーム(オフィス・勉強部屋)のペンキ塗り替えからスタート。壁がキレイになって心もリフレッシュ。まるで新しい部屋に引っ越したような気分になりました。
続いて、いかにも海外の子供部屋!という感じのカラフル塗装にチャレンジ。部屋がパッと明るくなって、黄色を見ると元気になります。
押入れ・クローゼット
1回目の押入れ改造。ストレスの原因になっていたドアを思い切って取り外してカーテンをつけたら驚くほど快適収納になりました。
が、上の小さな押入れ(天袋)のドアが残っているとなんとなく中途半端な感じ。なので天袋のドアも取り外すことに!
そんなわけで2回目の改造。天井付近からカーテン!気分転換も兼ねて新しいカーテン!収納力アップはもちろん、全体的にスッキリした印象になりました。
真ん中から右から左から下から。どこからでもサッと開け閉めできるので必要なものを簡単に取り出すことができます。ドアを取り外した小さなスペースにもたくさん収納できます。
裏庭ウッドデッキ・パティオ
念願のウッドデッキ!さすがにDIYは無理!というわけでプランは自分達で決めて、建てるのはプロにお願いすることにしました。
さすがプロ!ウッドデッキが出来上がっていく様子や大工さん・ビルダーの仕事を見ることができて嬉しい。
ついに完成!木の香りや色に癒されます。
が、ウッドデッキ予算オーバー!なので古いテーブルを塗装したり。
ウッドデッキに面している古い木製ドアをペイントしてイメチェンしたり。
ウッドデッキで使う古いデイベッド・ソファー用のボックスシーツを手作りしたり。
中古で買った木製ダイニングテーブルとベンチをオイルフィニッシュ塗装メンテナンスで復活させたり。
ウッドデッキくつろぎタイム用に超簡単ファスナーなしクッションカバーを作ったり。
いろいろ工夫しながら、お金を貯めながら、最終的にはこんな感じに落ち着きました。
キッチン
使い勝手がいいんだか悪いんだかよく分からないキッチン。レトロといえば聞こえはいいけれど、とにかく古い、おんぼろキッチンでした。
リビングルームから見たキッチン。威圧感を感じる「妖怪ぬりかべ」みたいな茶色の収納棚が邪魔で邪魔で。
蛇口もガムテープで固定しないとボロッと落ちてくる状態でした。もう限界。
で、いよいよスタート!見苦しい床のタイルがなくなっただけで感激しました。
新しい棚!新しいシーリングライト!新しいオーブン!
キッチンアイランドや新しい水道蛇口、シンク、食洗器も追加!
ほぼ完成!ちなみにプランは自分達、キッチンの棚はホームセンター(Bunnings)で購入、作業は大工さん達にお願いしました。床はまたいつか折りを見てやろうかと。
バスルーム
シャワー・お風呂の時間がまったく楽しみにならないバスルーム。日本人としてはバスタブとシャワーを分けずに同じ空間に設置して欲しい!という感じでした。
掃除しても全然キレイにならないボロボロの洗面台。ボロボロすぎたのか腐敗していたのか、よく床の上に木のクズが落ちていました。
収納スペースが小さい上に、取り外そうとしてもビクともしなかった壁に取り付けられた薬品収納棚。
掃除してもあまりキレイにならないトイレ。居心地が悪く、早くここから出なきゃ!と思わず焦ってしまうトイレでした。
一番最初に敷いたタイルの上にさらにタイル。一体どこまで重ねるつもりなんだ!という感じです。
空になったバスルーム。空っぽ。ここがバスルームだったのか!とちょっと感動しました。
タイル張りの前のウォータープルーフなんたら作業。
トイレもウォータープルーフなんたら作業。
タイル職人によるタイル張り作業完了。いまどき!
バスタブに足をつけて、ガラススクリーンを設置して、その他もろもろ設置して、ほぼ完成!
清潔感のある、いまどきな感じのバスルームに大変身!お風呂の時間が楽しみになりました。
トイレは居心地がよくなって、掃除も楽しくなりました。
新しいエアコン
エアコンは木目調からモダンな白に!
横長の普通のエアコンにしようと思ったら、エアコン用にすでに壁に大きな穴が開いている状態だったので同じスタイルのエアコンにしました。
いまどきのエアコンといえば横長だろうと思っていたので、ある意味衝撃を受けました。
新しいシーリングファン
シーリングファンは木目調からシンプルなステンレススティールに!
スイッチも新しくなって、いまどきな感じになりました。
新しいシーリングライト
前住人のタバコのヤニで黄ばんだ照明や虫が潜んでいるんじゃないかと思うような古い照明を全部取り外してIKEAの真っ白なスポットライトに!
スポットライトは使い勝手がよく、他に欲しいものがなかったので全部同じライトで統一しました。
新しいスイッチカバー
何度拭いてもキレイにならなかった古くさいスイッチカバー。
いまどき!キレイ!電気技師に家中のスイッチカバーを交換してもらいました。
傷だらけの電源スイッチカバーも交換することに。
真っ白!キレイ!というわけで気分もスッキリです。
まとめ
「家は資産」「リフォームしたら価格2倍」と聞いてだいぶやる気が出ました。
改めて書類を確認してみたところ、おそらく今年で築47年ではないかと思います。
ピカピカの新しい家を羨ましく思う気持ちもある。でも古いものには古いものなりのよさがある。
こんな古い家でも大切に手入れしてリフォームして、将来子供に資産として残したいなぁと。
金銭的な意味だけではなく、大人になった子供がいつでも安心して帰ってこれる場所・帰りたいと思える場所という意味での資産。そんな資産を残したいです。
ずっと住むかもしれないし、住まないかもしれない。家計の事情もあるし、なかなか重い腰が上がらないのも事実。
それでもやっぱり日々気持ちよく暮らしたいのでできる限りのことをしたいなぁと。
大切な家族が住む家だから。
【追記】まずは室内塗装!ということで部屋の壁のペンキ塗り替えをしました。
【追記】過去にプチ改造した押入れ風収納棚をIKEAアイテムでDIYイメチェンしました。
【追記】海外のおしゃれ&かわいい子供部屋風に壁をカラフルに塗装してみました。
【追記】ウッドデッキ予算オーバー!家具が買えないので古いテーブルを塗装してみました。
【追記】ウッドデッキに面している古い木製ドアをペイントしてイメチェンしました。
【追記】ウッドデッキ用の木製アウトドアテーブルとベンチをオイルフィニッシュ塗装でお手入れしてみました。
自分でできるかな。