おなかの赤ちゃんに会える日が待ち遠しいと同時に何かとお金がかかる出産準備。
世の中には「本当に必要なの?」と思ってしまうような赤ちゃんの便利グッズやベビー用品がたくさんあるけれど「これだけは必要!」と強く思ったのは授乳ケープ・ナーシングカバーです。
予算も限られているので、どうせ買うならやっぱり自分が本当に気に入ったものを使いたい。
日本ならまだしもオーストラリアで安くてかわいいデザインの授乳ケープを見つけるのは本当に困難です。
いろいろ探し回ってみたものの、デザイン的にも予算的にもなかなか「これだ!」と思うものが見つからなかったので手作りしてみることに。
「授乳ケープなんてソーイング初心者の自分には絶対作れないだろうから買うしかないなぁ」と思っていたけれど、驚くほど簡単に作ることができました。
安くてかわいい!おしゃれで使いやすい!自分の好きな生地や手持ちのアイテムを有効活用して作る授乳ケープの作り方、アイデアをご紹介します。
目次
手作りで納得のいく授乳ケープ
英語ではNursing cover(ナーシングカバー)やbreastfeeding cover(ブレストフィーディングカバー)と呼ばれる授乳ケープ。
オーストラリアでは外でも授乳ケープを使わずに授乳している大胆なお母さんをよく見かけるけれど、わたしは無防備な授乳中はすっぽり覆われたい派です。
授乳ケープは自分と赤ちゃんをすっぽり覆い隠してくれるのでなんとなく安心します。その他とっさのオムツ替えや赤ちゃんをゴロンと寝かせておくときなどにも便利です。
最大の問題は
- デザインがひどい
- 全然かわいくない
- おしゃれ感ゼロ
- 値段が高い
といった感じで「これなら使いたい」「欲しい」と思える授乳ケープがなかなか見つからなかったこと。
こんなものにこんなに払うのか!と叫びたくなるくらいのレベルでした。
途方に暮れている中ふと気づいたことは、よく見ると市販の授乳ケープはかなりシンプルな作りだということ。
なんか自分にも作れそうな予感。正直なところ手作りは面倒だなぁとも思ったけれど使うのは自分。
使う頻度が高い授乳ケープはデザインも価格も自分が納得のいくものにしたかったので作ってみることにしました。
手作り授乳ケープ1: ポンチョ型
- 費用:家にあるもので作れる可能性大
- 推定所要時間:ミシン→約5分~10分 手縫い→約30分
- お手軽度:★★★★★ 超簡単
- 自己満足度:★★★★★ 超安上がりなのにかわいい
頭からかぶるポンチョみたいな授乳ケープです。
もともとポンチョが大好きなので授乳時期が過ぎたら普段着としても使えるかなぁと考えています。
材料
- ストールや大判スカーフなど
- 糸
手持ちのストールをリメイク
授乳ケープ用に生地を買う前に「何か使えるものはないかなぁ」とまずは手持ちの布や衣類を見直し。
そこでちょうどよさそうなストール発見!
スカーフやストールに夢中になった時期があり、これはその中でもお気に入りだった小花柄。薄手のマフラーみたいな感じのやつです。
シワ加工でくしゃっとなっていたこの小花柄ストールをアイロンで伸ばしてみたところ、上半身を覆うくらいの大きさ・長さに!
肌触りがいい柔らかいコットン素材なので思い切って授乳ケープにリメイクしてみることにしました。
授乳が終わったらそのまま首までずらしてスカーフとして使うこともできるので首の冷え対策にも使えます。
作り方
- 肩からかけて左右対称になるように調節する
- 両サイドを縫い合わせる(写真の白線部分)
以上です。
リメイクなので型紙は不要。あまりにも簡単だったのでなんとなく飾りボタンもつけてみました。
縫い合わせる長さ(白線の長さ)は身長やスカーフ、ストールの長さによって異なるので枕やぬいぐるみなどを入れて調整します。
手作り授乳ケープ2: エプロン型
- 費用:生地の価格による・家にあるもので作れる可能性大
- 推定所要時間:ミシン→約30分~45分 手縫い→約1時間~2時間
- お手軽度:★★★★☆ まぁまぁ簡単
- 自己満足度:★★★★☆ もっと肌触りのいい生地なら尚よし
よく見かける首からかけるタイプの授乳ケープです。ちょっとムーミンママ風。
これは「いざというとき用」としてほぼずっと車の中に置きっぱなし。車の中での授乳やオムツ替え、お昼寝マットなどいろいろ大活躍です。
授乳時期が過ぎたらムーミンママ風エプロンにリメイクしてもよいかなぁと考えています。
材料
- 肌触りのよい布・好きな布
- 糸
生地選び
赤ちゃんの肌に触れることもあるので
- バスタオル
- ガーゼ
- オーガニックコットン
- ジャージ
などチクチク・ゴワゴワしない、柔らかくてやさしい素材の生地がおすすめです。
わたしはリサイクルショップで$1くらいで買った薄手のスウェットのような柔らかい生地を使いました。
サイズ
以下のようなサイズで作りました。ご参考までに。
生地の裁断サイズ
- 本体部分 → 縦:約64cm x 横:約104cm
- 肩ひも → 幅:約12cm x 長さ:約68cm
仕上がりサイズ
- 本体部分 → 縦:約60cm x 横:約100cm
- 肩ひも → 幅:約5cm x 長さ:約56cm
作り方
- 生地を自分の体にあてながら縦と横の長さを決める
- 上下左右4辺の布端を三つ折りする
- 首にかける紐(肩ひも)を作る
- 肩ひもを本体の三つ折り部分にはさみ込んでマチ針でとめる
- 上下左右4辺を縫う
- 肩ひもを固定する
布端の処理
布端は左右を三つ折りした後、上下三つ折りしました。順番は上下三つ折りしてから左右三つ折りでもよろしいかと。
三つ折りの幅は1回目→約1cm~約2cm、2回目→約2cmのような感じでアイロンで折り目をつけました。
肩ひもの作り方
生地の裏側が上になるように置いて、アイロンを使って縫い代0.5cm~1.0cmくらいを内側に折り込みます。
次に中心から半分に折って重ねた部分(上)を縫い合わせたら完成です。
ちなみにこのバッグの持ち手のように両脇にステッチをかけた方がキレイに仕上がると思います。わたしは面倒だったので片側だけを縫いました。
肩ひもの長さ調整
肩ひもの長さは短かすぎても長すぎてもダメなので、やや長めに作っておいて本体部分に縫いつけるときに枕やぬいぐるみを使って調整します。
- 肩ひも生地サイズ → 幅:約12cm x 長さ:約68cm
- 肩ひも仕上がりサイズ → 幅:約12cm x 長さ:約56cm
で作ってみたものの「もう少し短めでよかったかも」と思ったので
- 肩ひも生地サイズ → 幅:約12cm x 長さ:約58cm
- 肩ひも仕上がりサイズ → 幅:約12cm x 長さ:約46cm
という感じで全体的に10cmほど短くしてもよいかもしれません。
ゴムを入れて伸縮性を持たせてもよろしいかと。
肩ひもをつける
全体のバランスを見ながら肩ひもをつける位置を決めます。
わたしは大体3等分する感じで肩ひもをはさみ込む位置を決めました。首の幅に合わせるようにもう少し幅を狭めてもよかったなぁと思います。
授乳ケープを半分に折ったときに肩ひもがなんとなく重なる感じであれば「ほぼ均等」だと思います。
こちらは手作り保冷エコバッグに持ち手をつけたときの写真。肩ひもをつける手順と同じです。
まず授乳ケープの上側、三つ折りした部分にグッとはさみ込みます。
さらにグッと上へ持ち上げます。
肩ひもを固定する
この段階ではまだ肩ひもがグラグラしているので授乳ケープの上側を全体的にもう一回縫って肩ひもを固定するか、肩ひもの幅に合わせて部分的に縫って固定します。
わたしは肩ひもの幅に合わせてサッと固定しました。
手作り授乳ケープ3: おくるみ活用
お気に入りのエイデンアンドアネイおくるみも授乳ケープとして活用。
大判サイズのシンプルな一枚布なので2隅を首の後ろで結べば授乳ケープとして使うことができます。
まとめ
最初は母乳育児にかなり苦戦しました。
軌道に乗るまで時間がかかり、本当に授乳ケープを使うかどうかも分からなかったので、妥協して欲しくもない市販の授乳ケープを買わなくてよかったです。
人によって好みはあるだろうけれど、ある意味カスタムメイドなのでとても使いやすいです。
手持ちの衣類や古着、生地など整理することで授乳ケープとして使えそうな何かが見つかる可能性もあります。
なければ自分で作る。
どちらかといえば自分のものよりも生まれてくる赤ちゃんのためにお金や時間、労力をかけたいという気持ちが強かったので、授乳ケープを手作りして本当によかったなぁと思います。
【追記】手持ちの服を授乳服にリメイクする方法と授乳ストラップの作り方をまとめました。
【追記】古着を授乳ケープポンチョにリメイクしてみました。
ワイヤー入り。